DOTMOVは、未知なる才能を持ったクリエイター発掘と作品紹介の機会の創出を目的に、オンラインマガジン「SHIFT」が主催し開催されるデジタル・フィルム・フェスティバル。今年集まった作品総数は、世界27カ国から267作品。中からゲスト審査員により優秀24作品を選出。選出されたすべての作品動画をウェブでも公開します。
2006年は、札幌のカフェ「SOSO」に加え、せんだいメディアテーク、大阪「digmeout」を会場に、2006年11月の1ケ月間に渡り同時上映します。
また、1分間のスローモーション映像作品を100作品収録した実験映像作品集「SLOMO VIDEO」、“眺望する映像”をコンセプトにした映像作品集「Motion Texture DVD」、11月10日から19日まで北海道立近代美術館で開催される「FIXMIXMAX!」展の特別プログラム、韓国ソウルで2000年より開催されている「New Media Festival in Seoul」から2006年度の上映作品11点をDOTMOVとの交換プログラムとして特別上映します。
さらに、特別展示作品として、オーディオ&ビジュアルインタラクティブ作品「CODE」を展示。
また期間中は、関連オーディオ&ビジュアルイベントも多数開催します。





RELATED EVENT SCHEDULE 関連イベントスケジュール(会場 SOSO CAFE)

11.10 FIX MIX MAX!
11月10日から19日まで行われる「FIXMIXMAX!」展覧会の参加アーティストの作品やインタビューを上映。
またFMM出展アーティスト「祭太郎」のパフォーマンス、DOTMOV×FMM特別プログラム出展者 beatimage (Katuya Ishida) と Junichi Oguro aka GROKのオーディオビジュアルパフォーマンスも行います。
時間:開場 20:00 終演 23:00
料金:前売1000円 (1ドリンク付) 当日1000円
主催:FIXMIXMAX!

11.24 KAZYANIGHT + FANICON
SOSOで毎月第4金曜日に開催している音楽イベント「KAZYANIGHT」のスペシャルバージョン。ファミコン世代のVJユニット「farnicon」をフィーチャーして、ゲームブースやDVJスクラッチなど来場者も楽しめる参加型イベントを行います。
出演:KAZYANIGHT、MASAHIRO、HIROMI、WILL'B'M'T
時間:開場 19:00 終演 24:00
料金:当日 1500円 (1ドリンク付)
主催:KAZYANIGHT
11.11 HD1111
札幌在住のエレクトロニックミュージック・アーチスト「インヴィジブル・フューチャー」が、東京から音と映像のサンプリング・ハンター「ニッポニア」を招聘して音と映像の一夜を提供します。
出演:ニッポニア、インヴィジブル・フューチャー、Sketch Pad、MAGRO 他
時間:開場 19:00 終演 23:00
料金:前売 1500円 当日 2000円 (共に1ドリンク付)
主催:インヴィジブル・フューチャー

11.26 ESSENCE&FLY OPENING PARTY
アトリエFLYが、ヘアメイクスタジオエッセンスとコラボレーションし、新たな形でオープン。それを記念してパーティーを開催。イベントのテーマは“WONDERLAND TRIP!” ヘアメイク、映像とイラストレーションにより皆様を不思議な景色へお連れいたします。
出演:横山美和、NOA、白鳥エミ、JunglemanX
時間:開場 20:00 終演 23:30
料金:前売1500円 (1ドリンク付き) 当日2000円
主催:ESSENCE/FLY
11.19 MJUC / UWE HAAS + STNW
東京を拠点に海外でも広く活動中で10月にニューアルバム「parallel points」をリリースしたエレクトロニカミュージシャン、mjuc (Hideaki Takahashi) と、同じく「OUTSIDE」をリリースしたドイツのエレクトロニカミュージシャン、Uwe Haas (ウヴァ・ハース) のライブを開催します。
10月に発売された新作「parallel points」は、イギリスのジャズトランぺッター、ケビン・デイヴィー、そしてフィリーヴォーカリゼーションの福岡ユタカとのコラボレーションにより前作よりインプロヴァイズな仕上がり。楽曲は、iTunes Music Storeでもダウンロードできます。
また、札幌在住の映像アーチスト近藤寛史 a.k.a Second To None Worksによるサンプラー、DVJ、電子音楽機材を用いて行うアブストラクト・ビートによるパフォーマンスも同時開催します。
出演:mjuc (高橋英明)、ウヴァ・ハース、近藤寛史
時間:開場 19:00 終演 23:00
入場無料/1ドリンクオーダー制
主催:SOSO CAFE


※上記関連イベントは、内容・時間とも変更になる場合がございます。詳細につきましては、直接各イベントの主催者へお問い合せください。
 上記関連イベント前売りチケットは、SOSOで取り扱っております。






SCREENING PROGRAM 上映作品紹介


New Me
4:05 | 2006 | Austria
Dir: Aleksandra Domanovic
Music: Jamie Lideil

固定カメラによる映像が、アイディア次第でどれほど面白くなるか、ということを示す作品。

Selected and commented by Yoshi Sodeoka (c505)


2D Slave
4:47 | 2005 | Hong Kong
Dir: Jacky Lochinghang
The story is based on Fourth Dimension: Tetraspace, (c) 2002-2003 Garrett Jones
Soundtrack: Waking Life

語りかけるナレーションと、とても薄っぺらいキャラクターの遊び心あふれる世界観。“学術的”なダイアグラムや、あまりデジタルっぽくない手描きのストップアニメーションのコンビネーションがとても気に入りました。完全なる平らな世界。平面は美しい!

Selected and commented by Fork


Taichi 'In'
5:45 | 2005 | Hong Kong
Dir: Jacky Lochinghang
Footage video: 李徳印競賽套路 [孫式太極拳] VCD
Released by Philcon Audio & Visual Int. Co. Ltd.

この作品で素材に採られた「孫式太極拳」は、Wikipediaによると「陳、楊、呉、武、孫の名を冠する中国の伝統五派のうちのひとつ。開合によって動作を連関し、快速な活歩によって転換する」のを特徴とするとのこと。いわゆるポピュラーな太極拳のひとつです。
サンプリングソースとして具体素材を取り入れる事は、サウンドメイキングにしろムービーにしろよく見られる手法です。フィールドレコーディングやシューティングだけでなく、よくある記録映像、ハウ・ツービデオ、教材ビデオの類も有用なサンプリングソースとなり得ます。しかしこの作品で興味深いのは、そうした既存ソースの援用に関してではありません。特に時間軸を編集するわけでもなく、カットアップするわけでもなく、時間に関しては、ただそのままの太極拳の映像を5分45秒間切り取っただけです。ジャッキー・ローチンハンが唯一行った編集は、縦横の長方形に人物の周りを切り取ったこと。その周りを黒に塗ったこと。そしてその黒味に「陰」の漢字一字を配置したことです。このシンプルなワークによって現れるクリエイティブは大変興味深いものがあります。
人物を長方形の黒味でマスキングする作業は、どうみても手動で行われているように見えます。秋葉原などにはアダルトビデオのモザイクを消す装置が売られていますが、そのジョイスティックによる手動操作は、大変な情熱と集中力を要します。初期のテレビゲームなどにも同様の集中を要求するものがあります。
この作品も、一見正確なマシンによるタスクで人物の動きに追随するようでいて、実際は手動と思われる操作で人物の動きをトレースしているように見えます。そしてこれは、結果としてマシンのみでは表せない微妙な揺らぎと緊張を生んでいます。
ベースとなる映像素材(直線で切り取られた長方形の窓とそこで動く人物)、そして黒で塗られたその他の背景と「陰」の一字は、大変シンプルな要素で構成された映像を生み出しますが、それは美しいミニマルミュージックのようでもあります。そして微妙な揺らぎは何の変哲もない5分45秒間の映像素材(太極拳のVCD)を、視聴者に持続力を持って集中させる事に成功しています。太極拳を演ずる人物は、この映像作品の中で自分の世界を拡張しようと弛まぬ努力を試みますが、身体の届く範囲のそのすぐ外は「陰」の文字に表される無の領域を感じさせます。人(世界)の内と外、陰と陽、存在と非在を、観念ではなくごくシンプルな手法で表現した作品だと思います。
それはある種のスポーツ、卓球やテニスの持続するボレーを見るようでもあります。

Selected and commented by Jiro Ohashi (SAL magazine)


Aminoassets
1:00 | 2006 | UK
Dir: Zeitguised

ツァイトガイストの作品「アミノアセッツ」は、地球上の全ての生命の素材―アミノ酸の組み換え遊び。全てが「我々の持つものは我々の本来の姿か?」という価値に始まって終わるという進化のストーリーに対して、このローファイのストップモーションスタイルでアプローチしている。
突然変異の融合黙示録的なフィナーレは少し予想できてしまうが、全体的なスタイルとコンテンツ選びのコンビネーションが、この作品を際立たせていて、見かけ倒しのソフトウェアのテクニックというよりも、よく考えられ、遂行されたアイディアが素晴らしい。

この作品を選出した理由は以下の通り。
アミノ酸は生命の基礎となるタンパク質を作った。ツァイトガイストの「アミノアセッツ」はこれを探求している。
煙の一陣からはじまり、罫紙全体に広げられた様々なオブジェクトは、学校のテキスト本からの研究であることを思わせる。アニメーションスタイルは、一種のストップモーションだが、コンピュータでノスタルジックなムードを加えている。
荒涼とした飾り気の無いサウンドトラックが強ると、クリエーションの原始スープの中でオブジェクトは積み重なり、こすれ合う。結局、オブジェクトは変異なミュータントをつくるために組み合わさる。
作品は、始めに登場した煙の一陣で終わる。おそらく文明終焉への言及か?そして、我々が知る全てのものが、いかにして同じ元素でできているかを伝えているから。

Selected and commented by The Designers Republic


Giocattoli Futuristi
10:00 | 2006 | Italy
Dir: Claudio Castelli

フューチャリズム、キュービズム、エクスプレッショニズムの良いサンプルです。絵画的な新しいアニメーション。豊かな色彩、表現とモダンなミュージック。フリッツ・ラングの「メトロポリス」や、ポール・ゴーガン、ジョルジュ・ルオーを思い起こさせます。芸術的な感覚に浸れる美しい作品です。

Selected and commented by Sugarcube



Futures
3:58 | 2006 | Germany
Dir: Robert Seidel
Music: Zero 7 feat. Jose Gonzalez
(c) 2006 Warner Music UK Limited

催眠的で、きめ細かい美しい作品。ロバート・サイデルは、日常的な題材で隠れた世界を明らかにします。解体された有機物が、もとの形にゆっくりと逆戻りします。死の中に美があるということを示唆しています。

Selected and commented by Motion Theory



Take The Lead-REMIX
3:07 | 2006 | UK
Dir: Addictive TV


Geisterschloss
1:49 | 2006 | Austria
Dir&Music: Oliver Laric


Pan Out
2:24 | 2006 | UK
Dir: Jaygo Bloom


KANA
6:44 | 2006 | Japan
Dir: Akio Okamoto
Music: Ultra Living


Oh Deer
5:39 | 2006 | New Zealand
Dir: Chungmin Moon
Music: Junjayang


You Drive Me Oh Oh Oh
3:46 | 2004 | Japan
Dir: Torisukoshiro+Autophene
Music: Juicy Panic


Water's Face
1:37 | 2006 | South Korea
Dir: Ji-Suk Jung


Eat Maki Maki
1:33 | 2005 | Japan
Dir: Taku Anekawa + Melt Metal


Floating Mustache
0:33 | 2004 | Japan
Dir: Taku Anekawa + Melt Metal


On/Off
1:59 | 2005 | Hong Kong
Dir: Jacky Lochinghang


KASHIKOKIMONO
8:50 | 2004 | Japan
Dir: Takahiro Hayakawa
Music: Poino


Improvisation-Animation (04)
1:09 | 2006 | Japan
Dir: Manavu Muragishi


CARBON 14
5:42 | 2006 | Japan
Dir: Yugo Hori
Music: Segeke a.k.a Shigeki Tamura


Soundscape
Loop | 2006 | UK
Dir: Thomas Traum
Music: Tim Hecker, My Love Is Rotten To The Core


Its Tomorrow Already
7:54 | 2005 | Japan
Dir: Takafumi Tsuchiya
Sound: aus


Taxi
4:00 | 2006 | Japan
Dir: Hiroshi Kondo a.k.a Second To None Works


Uminari
3:03 | 2004 | Japan
Dir: Kensuke Amano


Angle
4:28 | 2005 | Japan
Dir: KEPPEK Mitsuzo Films
Courtesy of BroadStar






SPECIAL SCREENING PROGRAM 特別上映作品


Slomovideo

100:00 | 2005 | USA
Founder: Ryan Junell

世界85人の映像アーティストによる、1分間のスローモーション映像作品を100作品収録した実験映像作品集「SLOMO VIDEO」。
この映画的スローネスのユニークな編成は、糖蜜を帯びたゆがみを通して壊滅的なビジュアル&オーディオの美を引き出す。


Motion Texture

50:00 | 2006 | Japan
Dir: WOW
Music: SUMANTRI LIMIN

仙台と東京に拠点をおき、TVCMやプロモーションビデオ制作のCGデザインを中心としたクリエイティブ・プロダクション「WOW」制作による、“眺望する映像”をコンセプトに紡ぎ出すモーショングラフィックスと、DJ19がセレクトする「SUMANTRI」の楽曲が融合した映像作品集「Motion Texture DVD」。

品番:WOW-DVD-001 価格:4,830円
発売元:ワウ株式会社 販売元:ナウオンメディア株式会社

6th New Media Festival in Seoul

40:00 | 2006 | Korea




韓国ソウルで2000年より開催されている「New Media Festival in Seoul」から2006年度の上映作品11点をDOTMOVとの交換プログラムとして特別上映します。

6th New Media Festival in Seoul
会期:2006年11月17日〜25日
会場:Alternative space LOOP (韓国ソウル)



FIXMIXMAX!

65:00 | 2006 | Japan



11月10日から19日まで北海道立近代美術館で開催される「FIXMIXMAX!」展の特別プログラム。
札幌在住の映像作家、アーティスト、クリエイターの作品を特別上映。重鎮から若手まで幅広い世代が現在の札幌の映像シーンを提示します。

参加作家:伊藤隆介、端聡、古跡鉄平、橋本鉄平(FE)、小田容子、近藤寛史 a.k.a Second To None Works、beatimage (石田 勝也)、大澤龍一



SPECIAL EXHIBITION PROGRAM 特別展示作品




PCのキーボードタイピングによって音楽演奏ができるインタラクティブ作品「Code」。
サイトから、最新版のCodeをダウンロードし実際に体験することもできます。 http://samb.jp/contents/Code/Code.htm

CODE
Interactive Software | 2005 | Japan
Created by Sadmb (Sadam Fujioka + Osamu Sambuchi)







CREDIT 協賛、協力いただいた企業・団体・関係各位の皆様。


協賛:

キヤノン株式会社様よりプロジェクターを、パイオニア株式会社様よりDVJ及び、東北パイオニア株式会社様よりワイヤレスヘッドフォンをご提供いただいております。


ゲスト審査員:デザイナーズ・リパブリックモーション・セオリーヨシ・ソデオカ/C505大橋二郎(SAL magazine) シュガー・キューブフォーク

協力:+81, BroadStar, CBC Net, Creative Behavior, db-db, Design is Kinky, DEX, Heavy Backpack, Hint Fahion Magazine, iBlog, Japan Design Net, Netdiver, Praktica, Stash, TAXI Design Network, Urban Collective, Web Designing